髪と肌にやさしいシルク

< 目次 >

シルクとは

シルク生地

シルクは、美と健康によい特性を備え「繊維の女王」とも言われています。今回は、古くから世界中の人々に愛され続けているシルクの魅力についてお話をしようと思います。

シルクは、蚕(かいこ)の繭(まゆ)から作られる天然繊維です。日本語では「絹」「生糸」ともいいます。しなやかで美しい風合いの上品な見た目だけでなく、肌にやさしく機能面でもとても魅力的な素材です。なめらかで吸い付くような肌触りと、美しい光沢が魅力の「シルク」は、古くから高級素材として愛されてきました。

天然繊維には、コットンやリネンなどの「植物繊維」と、ウールなどの「動物繊維」の2種類があり、シルクは動物繊維のひとつです。シルクは、約20種類のアミノ酸が結合した繊維で、主成分は人の皮膚と同じ「タンパク質」です。そのため、とても肌馴染みが良く、吸湿性・放湿性などの機能性にも優れています。人間の皮膚のタンパク質構造に近いことから、「第二の皮膚」と呼ばれることもあります。お肌が敏感な方にも選ばれやすく、世代や肌質を問わず人気が高い素材と言えます。

また、シルクは天然繊維で唯一の「フィラメント繊維」と呼ばれる長繊維のため、上品な光沢があり、なめらかでシワになりにくい素材です。軽くて柔らかい、しなやかで心地よい、静電気が起きにくくホコリを寄せ付けないといった、シルク特有の魅力をたくさん持った素材です。

スパン糸とフィラメント糸

綿糸のように短いわた状の繊維を合わせたものをスパン糸、シルクのように長い繊維をより合わせたものをフィラメント糸といいます。 スパン糸は生地になじみが良く縫いやすいのが特徴です。フィラメント糸は光沢があり細くて強いという特徴があります。

古代から世界中で愛され続けるシルク

シルクの生産が本格的に始まったのは、紀元前6000年頃からだと言われています。養蚕への高い技術を持っていた中国がシルクの輸出によって栄え、中近東や西洋への交易ルートは「シルクロード」と呼ばれました。

古代エジプトのクレオパトラなども愛用し、中近東ではシルクの織物としてペルシャ絨毯が発展するなど、古来より高級な繊維として扱われてきました。

シルクの歴史

シルクを使用した製品

シルクの枕カバー

シルクは、私たちの身近にあるさまざまなアイテムに使われています。

 

・布団カバー、ベッドシーツ、枕カバーなどの寝装品

・ワンピース、シャツ、パンツなどの衣類

・ストールやスカーフなど

・パジャマやインナーなど

 

スルスルとした滑らかで気持ち良い肌触りはシルクならではの特徴です。シルクの布団カバーはリラックスタイムの満足感を高めてくれるおすすめのアイテムです。見た目の高級感からお部屋全体の印象も変わります。

シルクの7つの特徴

シルク生地の寝心地

大量生産がむずかしい動物繊維の中でも特に希少性の高いシルクは、他の素材にはない特別な特徴を兼ね備えています。今回は、シルクが持つメリットを中心にご紹介していきます。

 

1、高級感がある上品な艶

シルクには、他の天然繊維や合成繊維では出すことができない、ナチュラルで美しい光沢があります。これはシルクの複雑にからみ合った繊維構造と、三角形をした断面が関係しており、自然光が内部で乱反射することで、奥行きのあるツヤを生み出しています。

2、優れた吸湿性と放湿性でオールシーズン快適

シルクは、「呼吸する繊維」といわれるほど吸湿性・放湿性に優れています。もともとは、蚕を守るために生まれた繊維なので、吸湿性・放湿性のほかにも、通気性や保温性にも優れた素材になっています。

またシルクはコットンと比べて、吸湿性は約1.3~1.5倍、放湿性は約1.5倍といわれています。肌着や下着として通年使うことができます。汗をかきやすい夏は、しっかり吸水して肌の状態に合わせて保湿・放湿してくれ、乾燥しやすい冬は、保湿を助けて快適な肌の湿度を保つことができるので、1年を通して心地よい肌環境に整えてくれます。

3、紫外線(UV)カット率90%

シルクには紫外線カット率が90%あり、スカーフやショールとして巻くだけで、紫外線からお肌を守ってくれます。これは、蚕が紫外線を浴びると成長が妨げられる性質があるため、シルクの原料となる繭には、紫外線を吸収する性質があります。

シルク素材の衣類を着用することで、紫外線から肌を守ってくれるため、日焼け止めを塗ると肌が荒れてしまう敏感肌の方にもおすすめです。

4、静電気が起きにくい

シルクは、化学繊維と比べ保水量が高いため、生地の摩擦による静電気が起きにくい素材です。同じ理由で、チリやホコリも付きにくいので、室内外問わず綺麗な状態を保つことができます。

冬に突然バチっとくる静電気は、アレルギーの原因となるホコリやダニも引き寄せやすいため、静電気が起きにくいシルクなどの衣服を着用することで、アレルゲン物質の付着を予防するのに役立ちます。※一緒に着る洋服や湿度・体質などにより、静電気が発生する場合もあります。

5、美しい色合い

シルクは、天然繊維の中でも染色性に優れた素材のひとつです。繊維の深くまで染料が浸透するので、深みのある上品な色合いに仕上がります。一方で、色移りしやすいというデメリットもあります。

6、天然の美肌効果

シルクの主な成分は、美肌効果が期待される「フィブロイン」とフィブロインを守るように構成されている「セリシン」の2種でできています。

繭の約70%を構成している「フィブロイン」は、絹糸の元になる白くて細い繊維です。フィブロインは、人の肌を構成する成分とよく似ていて、コラーゲンの主な成分となるアミノ酸がバランスよく含まれており、保湿性が高く細胞再生など肌を育てる効果が期待できます。

「セリシン」は、フィブロインを守る効果があり、フィブロインと似た成分である人の肌も守る効果があるといわれています。「セリシン」の高いバリア機能として、刺激をガードしてくれたり、紫外線からお肌を守ってくれるなど、美容に嬉しい効果が期待できます。

7、美しい髪をキープできる

肌にも優しいシルクの枕カバーは、乾燥しやすい髪におすすめです。シルク特有のなめらかな質感で摩擦を減らし、髪の絡まりや寝ぐせを防ぐことができます。高級感のある寝心地だけでなく、髪を傷つけにくいという機能性から、女性を中心に注目を集めています。

肌に優しい、吸湿性・放湿性・通気性に優れているシルクは、汗をかきやすい夜でも蒸れにくい素材です。私たちの髪は、寝ている間も、枕と頭に挟まれて擦れています。寝ている時間は1日の3分の1ほど。その間の摩擦を最低限におさえることができます。 実際にご使用いただいたお客様から、翌朝のコンディションが全然違うというお声をいただいています。敏感肌や肌トラブルで悩んでいる人、髪を綺麗に保ちたい人、さらに赤ちゃんにも安心してご使用いただけます。

また、シルクには保湿作用があり、吸汗性・通気性にも富んでいます。そのため、寝ているあいだの汗などは吸収し、空気中に逃がしてくれます。さらに、髪や肌に必要な水分や油分は取りすぎません。シルクの枕で寝た翌日は、髪に一定量の水分を残し、さらさらとした状態にする効果があります。

シルクの重さの単位

シルクでよく見かける匁(もんめ)とはシルクの重さを表したものです。昭和30年ごろまで、花も肉などの重さも、尺貫法で表していました。現在でもシルクやタオル等の重さの単位として使われ、シルクの生地では、93×93cm当たりの重さとされ、1匁=3.75gとなります。19匁と表示されたものだと、シルクの重さは約72gになります。

匁の数字が大きくなるほど丈夫で厚みのあるシルク生地であり、一般的には大きさに比例して高価になります。ただ、匁数が高ければ良いという訳ではなく、使い分けが大切です。

 

  • 6匁未満はとても軽く柔らか。※目が粗いものには注意が必要。
  • 16匁は非常に軽くて薄手。
  • 19匁は軽くて柔らかい心地良さを持つ。
  • 22匁は厚みがあり丈夫
  • 25匁は密度のしっかりとした使い心地

お手入れ方法

<取り扱いの注意点

まずは品質表記を確認して、お手入れするようにしましょう。また、手洗い表記の場合でも、大切なアイテムはクリーニング店に出すのがおすすめです。

シルクは洗濯機で洗ったり、乾燥機を使用することはできません。また手洗いする際も、ゴシゴシ洗うと生地が傷む場合があります。優しく手洗いするか、付け置きで汚れを落としてください。

摩擦に弱い

シルクは、とてもデリケートです。性質上、引っ張る力には強いですが、摩擦には弱く傷つきやすいため、できるだけ擦らないようにしましょう。滑らかな生地だからこそ、ちょっとした傷が目立ちやすくなっています。特に、何かに引っ掛かると糸つれが起こりやすいため注意が必要です。

紫外線で変色しやすい

シルクは、紫外線を吸収しやすい分、黄変しやすい繊維です。黄変とは、生地が時間が経つに連れて黄色く変色してしますことを指します。ナイロンなどの繊維と同様に、シルクも同じく黄色く黄変しやすい繊維として知られています。

濡れると縮みやすい

シルクは、水に濡れると縮みやすい特徴があります。そのため、洗濯機を使用して長時間洗うのではなく、手洗いで優しく洗うことが推奨されています。

虫食いの懸念がある

シルクはタンパク質でできているので、合成繊維とは違い、虫食いの可能性があります。風通しのいい日陰で定期的に干すことで、害虫から守ることができます。

カビが生えやすい

湿気の多い場所で保管するとカビが発生する可能性があります。

洗濯の手順

たくさんの魅力を持つシルクですが、お手入れには少し注意した方が良い点もあります。洗濯時は以下の手順とポイントを意識しましょう。

1、洗浄液をつくる

洗い桶に30℃以下のぬるま湯を用意し、中性洗剤シルク用洗剤を溶かします。

2、やさしく手洗い

シルク製品を裏返しにして両手でふわっと持ち、洗浄液の中を泳がせるように左右に動かします。汚れが気になる部分はスポンジでポンポンと叩くようにしましょう。

なお、シルクを傷めずに洗うコツは、短時間でサッと洗い、サッとすすぐことです。長時間水にさらしておくと生地の劣化を招く恐れがあります。

3、やさしく十分にすすぐ

洗い桶に新たに30℃以下のぬるま湯を入れます。洗浄時と同様に優しく泳がせるようにしてすすぎましょう。水を3回ほど取り替え、洗剤を十分に落とします

4、軽く脱水

シルクは摩擦に弱いので、脱水は軽く水を切る程度にしておきましょう。ぎゅっとしぼるのはNGです。ある程度水気を切ったら、広げたバスタオルの上に置いて水分を吸わせてください。早めにしわを伸ばし形を整えましょう。多少水分が残っていても、シルクは速乾性がありますので問題はありません。

5、裏返して陰干し

シルク製品は基本的には平干しをしてください。ハンガーにかけたり洗濯ばさみで留めたりすると、形崩れの原因になります。また、シルクは紫外線を吸収する性質があるので、直射日光のもとに干すと色落ちする恐れがあります。直射日光の当たらない風通しの良い場所に裏返して干すようにしてください。

6、アイロンも可

アイロンをかけることも可能です。まずは取り扱い表示記号(洗濯表示)を確認しましょう。取り扱い表示記号に、底面温度の限度が記載されているので、その温度に設定してアイロンを行ってください。シルクは耐熱温度が低い素材なので、高温でのアイロンがけは避けましょう。

生地が少し濡れている状態で必ず当て布をして、低温で裏側からあてるようしましょう(生地が完全に乾いている場合は、霧吹きなどであらかじめ湿らせてください)。ただし強いシワ以外は、霧吹きをして1日干しておくと戻るので、まずはそちらを試してみてください。

スリープテイラーのシルク製品

 スリープテイラーで製造直販をしている、シルク生地の枕カバーをご紹介させていたただきます。国内自社工場製造直販ならではの高品質で安心安全な日本製です。

シルクの枕カバー「プリマ」

シルク100% 日本製枕カバー

PRIMA(プリマ)

楽天市場「日本製枕カバー」ランキング1位獲得。高品質な天然シルク100%の生地を使用した贅沢な枕カバーです。毎日の眠りを贅沢にする、純絹ならではの艶と肌感は格別です。人間の皮膚に最も近い繊維といわれるシルクはお肌との相性が良く、髪への負担も少ない極上の素材です。ストレスフリーの眠りが健やかな毎日をサポートします。